前回は「学習レディネス」について解説しました。学習レディネスを子供に提供する前に準備として「探索の基地」という地盤が必要です。どちらかというと、こっちのほうが大切。では「探索の基地」をどのように作り、どのようにして学習レディネスに繋げるかを解説します!
目次
「探索の基地」とは?
「探索の基地」とは「子供たちが生み出す力の源」です。
前回は学習レディネスの解説をしました。しかし、これだけでは学習に向かうための心と体は準備できません。
その源となるのが探索の基地です。
具体的に「探索の基地」とは?
「探索の基地」とは「子供たちが生み出す力の源」です。
「できる努力。認められる努力。思いを伝える努力。」の3つで出来ています。
子供の発達は環境や人との相互性の中で高まっていきます。
この源を養うためには「褒める・認める・応援する」ことが大切です。
子供は大人が見ていないところで沢山頑張っています。
大人でも「すごいね!」「がんばってるね!」と言われると嬉しいもの。
子供も同じだということを忘れてはいけません。
源の土に水を与えよう!
先ほど言った探索の基地は「子供たちが生み出す力の源」という土だとします。
そこは「できる努力。認められる努力。思いを伝える努力。」の3つで出来ているので
「できているよ!(できる努力)頑張ってるね!(認められる努力)そう思っていたんだね!(思いを伝える努力。)」とプラスの声掛けをしましょう。
そうすれば「自分は認められている。」「ここは安心できる場所」なんだと認識し始めます。
安心できる場所があれば、失敗も恐れなくなり、身体・感情・言葉を学習し始めます。
学習レディネスに繋げるには?
学習レディネスについてはこちらから。
こちらの内部リンクでも解説しています。
学習レディネスに繋げるには「身体図式・自尊感情・言葉」が必要です。
それぞれどういう役割や現象があるのかを見ていきましょう。
バタバタと騒ぐのは自分の大きさがわからないから?
遊びに出掛けたときや買い物に行ったとき、子供にバタバタと勝手に走り回られたりしたことはありませんか?その場で親が怒ったり、家に帰ると疲れた状態に・・・
また、「そこで待っててね!」と指をさした場所からずれて待っているということはありませんか? 「待ってってねって言ったのに・・・」と思うことも・・・
原因は「身体図式」がわかっていない。つまり、自分の体の大きさや、自分に対してその場所がどれだけの大きさなのかを認識しようとしているからです。
大人は背が伸びることはなく、目で見ただけで大きさがわかりますが、子供は背が伸びて成長中です。
「今日起きたら背が伸びた!」とわかるわけではないので、毎日体を動かして認識しようとします。
実際に走ってみて「自分はどれぐらいの大きさなのかな?」「この建物や公園は、どれぐらいの広さなのか」と本能的に理解しようと頑張っている結果、
「バタバタしないで!」「恥ずかしいでしょ!」と怒られてしまう。
子供も何故怒られているのかわからない状態になってしまいます。
注意することは必要ですし、怒ることも必要ですが、原因がわかると怒り方も変わると思います。
子供が「何故怒られているんだろう?」「そうだったのか!」とわかりやすく説明をすると、覚えてくれる可能性はあるので、心にとどめておきましょう。
自尊感情は最大の武器!
自尊感情を養えば、大人になっても最大の武器になります!
自尊感情とは自分自身に対して持つ「自分は大切な存在だ」「自分には価値がある」という気持ちのことです。子どもの心の成長や大人の人生の充実のために、とても大切な感情です。
自尊感情が高い人は、自分に自信を持ちつつも他人を尊重できる傾向があります。
人は仕事や学校で嫌なことがあっても、失敗をして一時落ち込んでしまっても、なぜ立ち上がることができるのでしょうか?
それは、「自分にはこれが(自尊感情)があるから大丈夫」と少しずつ削り保っているから。
また削れた部分は遊びや生活の中で補給されて、元の形に戻すことができるからです。
これが何故できるのかというと、安心できる場所があったり源が常に潤っているからです。
なので探索の基地は大人になってからも重要となり、そこからくる自尊感情は最大の武器になるのです。
子供と会話をキャッチボールしたいけど・・・
子供と会話をする時「具体的に話してほしいのに・・・」と思ったことはありませんか?
園での様子や何をして遊んだのかを聞きたいのに、なにも教えてくれないなど、私も困ったことがありました。
言葉の発達時期や年齢も関係しますが「具体的に話す仕組み」を会話の中で作ってあげることです。
例えば「太陽」を具体的に説明するにはどうしたらいいでしょう?
「熱い・赤やオレンジ色・光っている・空にある・夜には無い」などのイメージや言葉が出てきます。
それを「何色・どれぐらい熱い・どこにある・どのような状態・いつでてくる」という聞き出す質問を繰り返しすることによって、具体的がわかってきます。
花の中心である花粉が抽象とすると花びらは具体になります。
このトレーニングをしていると次第にすらすらと話すようになります。
まとめ:知育をしなくても可能性は拡がる!
探索の基地を養うためには「よく寝て・よく遊び・よく食べ・よく学ぶ」の中にあります。
常にこれらを意識して実施しようとすると親も疲れてしまいます。
「よく寝て・よく遊び・よく食べ・よく学ぶ」は人間として当たり前のようですが、現代社会ではなかなか難しい事です。
私たちの日常生活「寝て・遊び・食べ」の中1つ1つに学びがあります。
気づいたときに「どんな味がする?(具体:ことば)」「お手伝いありがとう(自尊感情)」「たくさん遊ぶ(身体図式)」をやってみましょう。
必ず子供たちの綺麗な花は満開に咲きます。
それまで大切に見守ってあげましょう。
その他にも記事を更新中!よかったらこちらから読んで行ってください!
世界中の子供たちに乾杯!
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