子育てをしていると、お祖母ちゃんや周り近所の方に「母乳育児がいい」と言われることがありませんか?そんなことを言われると、頑張っても母乳が出ない人にとっては辛いと思います。本当に母乳育児がいいのでしょうか?
母乳育児について「ミルクより優れているのか」「混合よりも母乳だけのほうがいいのか」を一緒にみていきたいと思います。
目次
母乳育児正義なの?
ミルク育児や混合育児が浸透してきている中で、やはり言われてしまうのが「母乳育児がいいよ」という言葉。出産後すぐに仕事復帰するママさんや、母乳が出にくいママさんにとっては、とてもつらい言葉。
わかってはいるけどもどうしようもないときだってある。
母乳育児は正義なのでしょうか?
何故、母乳育児がいいとされているのか
母乳とミルクの明らかな違いは、免疫物質があるかないか。私は初めての出産のとき、分娩直後に「すぐにお乳を咥えさせて、最初の一滴が大事よ」と助産師さんに言われたことがあります。どうやら最初の一滴には、免疫物質が多く含まれているようです。
2人目を出産のときは、さほど言われなく分娩直後にお乳を咥えさすことはしなかったです。6か月ぐらいの時にこどもが風邪をこじらせてしまいました。最初の一滴効果なのかはわかりませんが、1人目の時は、コロナ初期で社会全体がマスク生活だったこともあり、風邪をこじらすことは少なかったです。
ミルクが無い時代、母乳の代わりに何をあげていたの?
現代のように「粉ミルク」や「缶ミルク」が無い時代はどうしていたのでしょうか?
調べてみたところ、乳母と言って母親の代わりに授乳してくれる人を探していたそうです。その他、重湯や動物の乳をあげていたそうです。
明治時代になると、アメリカから輸入される練乳や甘さを足した牛乳などが流通しました。しかし、十分な栄養素があるわけではありません。また、冷蔵庫が無い時代なので乳製品を保存することができなく、それを飲んでしまい亡くなるケースもあったようです。
このことから、日本では母乳育児がいいとされた要因の1つと考えられます。
母乳育児の最新の研究結果
東京農工大学大学院農学研究院動物生命科学部門の研究によると、赤ちゃんの臓器の発達だけでなく、脳の発達・記憶に関する発達において重要な役割を果たしていると結果が出たようです。
私たち哺乳類は、その名の通り、仔を母乳で育てるという特徴をもつ動物です。母乳は単なる栄養源だけでなく、仔のさまざまな臓器における機能的発達に重要な成分を含んでいます。母乳中の成分は私たちの臓器だけでなく、腸内細菌叢の形成にも影響を与えることが示唆されています。一方で、腸内細菌叢と脳との関連に着目した研究により、腸内細菌叢が脳発達に影響を与えることが示されています。
東京農工大学大学院農学研究院動物生命科学部門
https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/topics_20240612-1.html
教授 永岡 謙太郎
臓器だけでなく、脳や記憶の発達に関係すると言われると、今すぐ母乳に切り替えたくなったりしますね。
あながち母乳神話は間違っていないのかもしれません。
上記の内容、詳しくはこちらから。
母乳育児のメリット・デメリット
そもその免疫物質を飲んでいないからと言って、赤ちゃんに悪い影響があるのでしょうか?また、ミルクでないと育児ができない状態は、いけないことなのでしょうか?
下記のメリット・デメリットで見ていきましょう。
母乳育児・ミルク育児のメリット
まずは母乳育児のメリットについて。母乳を与えることによって、子宮の戻りをよくする働きがあります。また、授乳するということはカロリーを使うことなので、体重でみても戻りは良くなります。ミルクのように哺乳瓶の衛生管理を気にすることがないので、安心して育児に臨みやすいです。
一方で、上記では母乳には免疫物質が優れていると言いました。ですが、ミルクもすごいものがあります。それは、栄養素。妊娠期間中に不足しがちな鉄分。退院じに病院からもらうことができるK2シロップ。骨格の成長に必要なビタミンD。ミルクはビタミンD、ビタミンK、鉄分がしっかり添加されているので、栄養素でみれば安心できます。また、外出先で授乳室を探す必要もなく、調乳したものや缶ミルクをすぐに与えることができるので、利便性は高いと思います。2019年に発売された缶に入った液体ミルクは、常温でも飲めるため、以前のようにお湯で溶かしたものを冷ます手間もかかりません。赤ちゃんを預ける際にも便利ですね。
母乳育児・ミルク育児のデメリット
母乳育児のデメリットは、母乳の栄養素が不足していることと、体力勝負。栄養面でみれば、のちに離乳食で補うこともできるので、深く考えすぎなくても大丈夫だとおもいます。母乳はあげればあげるほど、お腹はすくし、夜間は睡眠との戦い。パパに変わるということができません。
一方で、ミルクのデメリットは哺乳瓶の消毒を常にしないといけないことと、粉ミルクや液体ミルクのストックを常にしておかないといけないこと。また、災害時に直ぐにあげるということが難しいということ。災害の際は、支援物資が来るまで待たないといけないことは、ママにとっても赤ちゃんにとっても厳しい状況です。
それでも母乳育児が正義?
双方みてきましたが、それでも母乳育児が正義なのでしょうか?
母乳育児したくても出ないなら仕方ない
人によっては母乳が出やすい人もいれば、出にくい人もいるのはいつの時代もかわりません。
そして、父子家庭になってしまった赤ちゃんは母乳も飲みたくても飲めません。仕方のないこと。そのいろいろな要因のためにミルクがあります。
母乳じゃなくてもミルクでもすくすく育ちます。元気が一番なので気にしないほうがいいかもしれません。
【重要】ママの精神の均衡がたもたれているか
「お乳が出ない。どうしよう」「夜間授乳で寝不足」「産後マタニティーブルーで精神が不安定」このような状況の時は、迷わず混合やミルク一択でいいと思います。母乳が出る人でも「ミルクは腹持ちがいいから、夜に飲ませて自分は寝る」というママさんも中にはいます。夜間のミルクはパパと交代でするなどしてみましょう。
重要なのはママのメンタルが崩れないこと。崩れてしまうと、夫婦関係や兄弟児に対して悪影響です。叱るときでも、つい言いすぎてしまう。振り返った時に「なぜ言い過ぎたんだろう」と悩んでしまい、負のループから抜け出せなくなってしまいます。
ママが明るいことで、家庭が保たれます。
1人で抱え込みすぎないようにしましょう。
その他いろいろな記事を更新中!よかったら読んで行ってください!
世界中のパパママに乾杯!
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